フィンランドの高級ジュエリーブランドLapponiaより、
Björn Weckströmが手がけた1974年の作品「Kang's chain」。
鉱物のような岩肌のようなごつごつとした不規則なパーツに、
ざらっとしたマットなスターリングシルバーのブレスレット。
留金が全く見えない形で、リンクの 1 つに巧みに組み込まれています。
ジュエリーというよりも彫刻作品のような形状に圧倒されました。
一度東京のヴィンテージストアで初めてゴールドブローチを見て感動した覚えのあるWeckströmさん、
今回正直初めてLapponiaについて数日かけて調べ上げたのですが、
北欧の自然にインスパイアされた彫刻作品のようなジュエリーの数々に再度圧倒されました。
彼はヘルシンキの金細工職人の学校を卒業したのですが、
彫刻家になりたいという夢もあったのでそれらを組み合わせて
フィンランドの自然に囲まれながらジュエリーの制作を60年代にスタートしました。
金銀細工が身近な北欧ならではの素敵なバックボーン。
ジョージジェンセンも銀細工で手に職をつけて、一方で陶芸の道に憧れていました。
ウェクストルムのジュエリーは、ツヤ消し加工のマットな表面と角張ったデザインを持っていて、
また素材もゴールドやスターリングシルバー、アクリル樹脂を初めて合成するなど、
巧みで革新的な、当時真新しいユニークなジュエリーだったと思います。
いや、今見ても全く目新しい。それがすごいことだと思います。
例えば雪の積もった凍った湖からも着想を得てこのようなジュエリーが生まれたのであれば、
フィンランドの自然や天候に感謝するほかありません。笑
本当にどれもコレクションしたくなる作品ばかり。
digする手が止まりませんでした。
すぐに世界中で認められていったことは言うまでもなく、
ジョンレノンがヨーテボリから取り寄せて、オノヨーコへプレゼントさせてしまうほどでした。
そして70年代に入っても革新的なモダニズムジュエリーを作り続けます。
余談ですが、このKang's chainを作った2年後の76年、
ジョージルーカスから連絡をもらって誰か知らなかったけど仕事をすることに決めて、
77年公開の初代スターウォーズのレイラ姫のネックレスになった「planetoid valleys」を提供したのは有名なお話。
2020年に他社に統合され、惜しくもブランドの60年にわたる歴史を閉じたLapponia。
自身もスカンジナビアンジュエリーのコレクターである、パリのジュエリーディーラーから仕入れることができました。
こうして初めて自分で取り扱うことができて嬉しいです。光栄です。
また同じものに出会えるとも限らない希少なシルバージュエリーです。
ラッポニアと読んでしまいそうですが、発音はラポーニアらしいのでお伝えしときます。笑
Hallmarks
925
=Sterling silver 925
V7=1974年製造を現しています。
Finland Lapponia=フィンランド製ラポーニア。
BJORN
=デザイナーのファーストネーム
*一度シルバーを磨いてお手入れしております。
送料込み / Free Shipping
Material - 素材 silver 925
Diameter - 直径 18-18.5cm 金具を止めた時の内円周
weight - 重さ 60g
モデル手首円周 Mens 16cm / Ladies 14cm
Condition - コンディション 細かい小傷、一部マット加工が消えてシルバーが光っているところなどもあり、沢山使い込まれた痕跡が格好良いです。いずれにせよ長く使っていくとこうなるので、最初から傷がつくのを怖がらず、なんならつけっぱなしにしてもいいぐらいで着用できる点もあったりします。
個人的には全然気にならない程度ですが、新品同様ではないため相応の値段にしています。